光励起脱離分析装置の特徴
光励起脱離分析装置(PSD)は、真空紫外線(120~400 nm) を試料に照射し、その最表面から脱離してくる分子を質量分析計で観測する分析装置です。
照射波長を掃引することによって、波長ごとの脱離成分の違いを知ることができ、試料表面の汚染物、試料最表面の構造、試料の真空紫外線による影響などの解析に利用できます。
また、熱支援機能を利用すると、指定した温度における光励起脱離現象を観察でき、半導体・ディスプレイ・太陽電池などで使われる熱・光プロセスの設計に役立ちます。
ロードロックチャンバー装備
弊社分析装置の類に漏れず、測定の効率化と高真空環境を維持するためのロードロックチャンバーを装備しております。
真空紫外線光源
アルゴンガス中でNd3+:YAGレーザーより作られたレーザー励起プラズマは、真空紫外から可視におよぶ広い波長の光を発生させます。回折格子で分光した単色集光を試料に照射することで照射波長ごとの脱離を起こさせます。波長の掃引は、長波長から短波長、短波長から長波長のいずれも設定可能です。
熱支援型
真空紫外線照射による光励起脱離は、温度を上げることで促進されます。弊社TDSの技術を応用して、試料を一定温度で保持した上で真空紫外線照射を行わせることができます。