断熱ジャケットはメインチャンバー部とサンプル移載機構部の2つがあります。
メインチャンバー部の断熱ジャケットは、装置前側より覆いかぶせるようにして装着し、後ろ側と上部のマジックテープで固定します。
後ろ側は、メインチャンバー真空計センサー(IG)やターボ分子ポンプが配置されておりクリアランスが少ないので慎重に装着してください。
TDS1200Ⅱのメンテナンス
ベーキング
断熱ジャケットの取り付け
- 質量分析計(QMS)のSEM及びフィラメントをソフトウェアにてOFFにします。
- タッチパネルからQMSの電源をOFFにします。
- QMSコントローラへ接続されている電源ケーブルと通信ケーブルを外します。
- 六角レンチを使って取り付けネジを緩めQMSコントローラを取り外します。
- 温度センサーの取り付け状態を確認します。
- 各ビューイングポートへ保護カバーを取り付けます。
- 上部熱電対導入端子コネクタを取り外します。
- 断熱ジャケットを取り付けます。
ベーキングの設定
- ベーキング時間あるいは終了日時をタッチパネルで設定します。
- 開始ボタンを押してスタートします。
- 以上の操作でベーキングが開始され設定温度まで加熱されます。
- 設定時間あるいは設定日時に達するとヒータへの出力が遮断されます。
ベーキング後の処理
- 室温近くまで温度が下がるのを待ちます。
- 断熱ジャケットを取り外し、QMSコントローラを装着して結線し各部を元へ戻します。
ロータリーポンプ(RP)のオイル交換手順
ロータリーポンプのオイル交換は、1年毎を推奨いたします。
- マニュアルに従い、装置を停止します。
- RP本体が冷えている事を確認します。
- クイッククランプ、メタルコネクタを外します。
- オイル注入口を開けます。
- オイルを溢さないようにオイルドレンを処置し、ドレンを開けます。オイルが一気に出てくるので注意してください。
- オイルが抜け切ったら、オイルドレンを閉めます。
- オイル注入口より、規定量のオイルを入れます。
- オイル注入口を閉め、逆手順で組み付けます。
注意事項
- 使用したオイルには、毒性の高い物質が混ざっている可能性があるので、交換時には保護めがね・耐油耐薬品の手袋を着用してください。
- RPを降ろした時にオイルが周りに散乱しないように、床には保護シートを敷いてください。
- RPの停止直後は、オイルが熱い可能性があり、火傷する恐れがあります。
- オイルの廃棄は、適切な処分を行ってください。
- 弊社支給のオイル若しくは、メーカー純正オイル以外は絶対に使用しないでください。
- 重量物なので、落下に注意し作業を行ってください。
- 交換に熟知した方が交換作業を行ってください。